性的マイノリティー=いわゆる『LGBT』と法整備について考えます。
戸籍上の同性に恋愛感情を抱く「ゲイ」や「レズビアン」、自身について生まれた時の戸籍とは異なる性別を認識する「トランスジェンダー」などを示す「LGBT」。自身の性認識についてわからない「クエスチョニング」なども含めて「LGBTQ」と言われることもあります。また、LGBTの当事者を支える人たちは『仲間』という意味の英語から『アライ(ally)』と呼ばれています。
令和5年の通常国会で、LGBTへの理解を促す『理解増進法案』の審議が進んでますが、この動きを新潟県内の当事者やアライの皆さんはどう見ていたのでしょうか?
『誰もが暮らしやすい社会』の実現に向けた法律とは?
新潟県上越市に住む20代の会社員・中村柚莉(なかむらゆり)さんは、戸籍上は「女性」ですが、男性にも女性にも恋愛感情を抱く「バイセクシュアル」だと自身を認識しています。

【上越市在住 中村柚莉さん(仮名)】
「今の彼女と付き合うまでは、自分がバイセクシュアルだって認識することもなかった」
新潟県外に住む女性とおよそ1年前から交際していることを、同居する家族には打ち明けていません。

【上越市在住 中村柚莉さん(仮名)】
「子供が同性を連れて来て『結婚したい』って家族に言ってきたときに、困惑するんじゃないかなっていう心配がどうしてもこびりついていて、なかなか踏み出せないっていうところはありますね」
自身のカミングアウト(性自認の告白)を親しい知人にしかできず、「世間の反応に不安を感じる」と話す中村さん。LGBTへの理解を促す法整備の必要性を語ります。
【上越市在住 中村柚莉さん(仮名)】
「『権利を著しく害するからそれはちょっと認められない』とか、法律があるからこそ、そこでなるべくすり合わせができると思う。法律をもとにした話し合いがあって欲しい」