山梨県南アルプス市でサクランボの収穫が本格的に始まります。
2022年は歴史的な不作でしたが、2023年は質・量ともに良好で、反転攻勢へ地元農家が意気込んでいます。

鮮やかな赤に色づいたサクランボ。

南アルプス市百々の観光農園です。

「高砂」や「佐藤錦」の収穫がまもなく本格的に始まります。

清澄園 秋山康子さん:
多くは穫れそうです。期待しています。

サクランボ農家が大きな期待を寄せるのには理由がありました。

秋山康子さん (2022年6月):
普通だとあと2つか3つぐらい(実が)つくんですけど、1個でも尊い。

2022年は春先に気温の高い日が続いた影響で、南アルプス市内は実がならない農園が多く、サクランボは歴史的な不作になりました。

秋山康子さん (2022年6月):
問い合わせの電話も結構多かったし、注文もそれなりにあったが全部断った。一応予約はとっていたんだけど(サクランボが)無いから。

しかし今年は異なります。

JA南アルプス市によりますと、今年は受粉が行われる4月上旬の天候や気温が安定したため結実が良く、全体的に生育は順調で質・量ともに良好ということです。

秋山さんの農園のサクランボも順調に育ち、メインの佐藤錦などは2022年の3倍から4倍の量の収穫を見込んでいます。

秋山康子さん:
こういう風に去年はなってなかった、今年は色付きも良くなって、甘くておいしい。去年の分まで一生懸命頑張って収穫して良いものを出荷したい。

また今年は新型コロナウイルスの分類が5類に引き下げられ、行動制限がないことからサクランボ狩りをする人の増加にも期待を寄せます。

秋山康子さん:
サクランボにかける期待は去年の倍くらい、おいしいサクランボがたくさんなっているのでぜひ来てほしい。

南アルプス市では一部でサクランボ狩りもスタートし、初夏の味覚の生産者が反転攻勢に出ようとしています。