山口県が高級車・センチュリーを購入したことを巡り、元県職員の男性が県を相手取って村岡知事に2090万円を請求するよう求めた裁判です。広島高裁(西井和徒裁判長)が山口地裁の1審を覆し、センチュリーの購入は違法といえないとする判決を不服として、原告の男性は22日、最高裁に上告しました。

訴えなどによりますと、山口県が2020年、貴賓車としてトヨタ・センチュリーを2090万円で購入しました。原告の男性はこの支出について、住民の福祉の増進や、最少の経費で最大の効果をあげると定めた地方自治法に反するとして、県に対し、購入にかかった費用を村岡知事に請求するよう求めていました。 1審の山口地裁は去年11月、センチュリーの購入は知事の裁量権を逸脱した違法行為で、知事が止めなかったことは指揮監督上の義務に違反した過失があったなどと認定。県に対し、購入にかかった2090万円を村岡知事に求める判決を言い渡しました。

県はこの判決を不服として控訴。2審の広島高裁は10日、一転して県の主張を認め、センチュリーの購入は違法といえないとする判決を言い渡していました。