■第65回東日本実業団陸上競技選手権大会(20日、栃木県・宇都宮市)

男子5000メートル競歩に20キロの世界記録保持者・鈴木雄介(35、富士通)が出場し、19分16秒55の2位で完歩した。

鈴木は2019年、世界陸上ドーハで50キロ競歩で優勝。その後、体調不良となり、オーバートレーニング症候群によって疲労が抜けないことが約2年続いた。当時のことを鈴木は「地獄の日々だった」と話す。

レースとしては20年3月の石川県能美大会以来。スタートから鈴木が先頭でレースを引っ張る展開となった。途中で3位にまで落ちるが、最後2周から、チームメイトの村山裕太郎(24、富士通)を追い抜き2位に浮上。先頭までは届かなかったが、久々の2位入賞に笑顔を見せた。かつて“世界一の美しい歩行”と言われた鈴木、今大会でも歩型違反は無かった。

3年ぶりのレースに「先頭集団について行って優勝も狙えるかと思ったんですが、悔しかった。競歩が生きがい。自分の生活の一部なのでファンの皆さんにも応援して頂いて、また強い鈴木雄介をみせたい」と気合が入る。

日本代表復帰については「パリ五輪を目指してやっていますし、世界陸上東京は狙っていきたい」と前を見据えた。

【結果】
優勝 濱西諒 18分47秒72
2位 鈴木雄介 19分16秒55
3位 村山裕太郎 19分21秒11