大谷翔平選手を生んだ岩手県奥州市で18日、熱い戦いが繰り広げられました。苗を植える早さと丁寧さを競う水沢農業高校伝統の田植競技会。他校や地元農家を交えた完全開催は4年ぶりです。
(選手宣誓)
「お米の大切さと生命の息吹と力に感謝するとともに、正々堂々最後まで丁寧かつ迅速に植えることを誓います!」
この田植競技会は、水沢農業高校伝統の行事で今回で70回目です。今回はコロナ禍で中止が続いていたほかの農業高校や農家も参加する「全日本選手権」が4年ぶりに復活して、完全開催となりました。
今年は高校生の部と一般の部あわせて13チーム、143人が出場。高校生たちは手慣れた手つきで苗を植えていきますが…
(リポート)
「けっこう足とられますね」
一般の部の水沢農業高校PTAチームの2番手として参加させてもらいました。
(リポート)
「けっこう見た目以上に腰もそうですし、姿勢を保ちながら植えていく、しかも丁寧にやるのは難しいししんどいですね。ただ、やってみないとわからない楽しさもあって達成感に満ち溢れてます」
競技は1チーム11人のリレー方式で、1人あたり8メートルの区間に苗を手で植えていきます。
(高校生)
「「めっちゃ疲れました・・・腰が・・・」
「深さとかを意識して丁寧にやっていきたいと思います」
「田植えの大切さというか伝統をこれからも引き継いでいきたいなと思いました」
評価の基準は3本の苗を深さ3センチにいかに早く植えられるか。深すぎても浅すぎても、本数の過不足があっても減点です。高校の部で最も早かったのは盛岡農業で記録は1時間35分43秒でした。
(盛岡農業高校2年 伊藤慶哉さん)
「(自分は)ちょっと遅かったんですけど優勝できたので良かったです。これからも農業を活性化させて頑張っていきたいです」
機械での田植えが当たり前のいま、稲作の基本である手植えを体験することで、高校生たちは農業と向き合う気持ちを新たにしていました。