熱中症のリスクが高まる中、「牛乳」を飲むと対策に効果的だという専門家を取材しました。


5月16日の東海地方は、強い日差しで気温がぐんぐんと上昇。名古屋の最高気温は29.2℃と、今年一番の暑さになったほか、岐阜市では30℃に達し、今年初めての真夏日になりました。

まだ5月中旬だというのに、この暑さ。でも真夏は、これからやってきます。

その前の、今のうちにやっておかなければいけないのが、暑さに負けない身体づくりです。

(報告:下和田歩記者)
「これからの季節、暑くなりますが。牛乳が熱中症予防になるということです」

こちらは愛知県日進市の愛知牧場。

「モウ(猛)烈」な暑さに負けない身体は、この牛たちが作る「牛乳」がカギになるそうです。

(信州大学 医学部 能勢博特任教授)
「コップ1~2杯の牛乳、あるいはそれに相当する乳製品を摂取したら効果があります」

こう話すのは信州大学・医学部の能勢博特任教授。

牛乳にも含まれるタンパク質は血液中の水分を引き込む、アルブミンという成分を作る材料になるため、牛乳をとることで血流が増加。結果的に汗をかきやすい体質になるというのです。

(信州大学 医学部 能勢博特任教授)
「汗が蒸発するときに気化熱を奪い、身体の熱が外に逃げることになる」

しかし、ただ飲めば良いというわけではないようです。

(信州大学 医学部 能勢博特任教授)
「ややきついと感じる運動と、その後にミルクを飲むこと。(ややきつい運動というのは)推奨しているのは『インターバル速歩』という運動。3分間早歩きをしたら3分間ゆっくり歩きをする。それが1セットで1日5セット。それを週4日以上しましょう」


うっすら汗をかくくらいの運動でアルブミンの合成が活発化。

運動したあと30分以内にアルブミンの材料を含む牛乳を飲むことで、血液量が増え、1週間から2週間で暑さに負けない身体になるということです。

(信州大学 医学部 能勢博特任教授)
「今まで、ものすごく暑いと感じていたのが、そう感じなくなります」

必ずやってくる真夏の暑さ。今のうちに対策しておくと、よさそうです。