「給仕ロボット」は老舗旅館でどんな仕事をしているのか?

愛知県蒲郡市の三谷温泉にある老舗旅館「平野屋」。人手不足解消にやって来たのは「給仕ロボット」です。

ロボットを追跡します。

(「チャント!」大石邦彦アンカーマン)
「給仕ロボットは…おっとここで方向転換だ」

(大石邦彦アンカーマン)
「今度はどこに行くのか。その角度だと危ないぞ。おーっと、ちゃんと障害物を回避した!」

ロボットは見事、洗い場に到着しました。

ロボットのおかげで、片付けはおよそ1時間も短縮できるようになったそうです。稼働させるのに月5万円ほどの経費が必要になりますが、大助かり!さらに…

(平野屋 千賀直人さん)
「1時間ほど前まではバイキング会場にいましたが、今はこちらで布団の片付けと清掃を」

人手不足解消の“秘策”は他にも…

秘策その3「一人で何でもやる大作戦」です。

千賀さんのスケジュールを見せてもらうと、午前は朝食と部屋の清掃、夕方はフロント業務に布団敷きと、8時間で4つの仕事をこなします。

(平野屋宿泊部 志賀勝成部長)
「部署によって忙しい時間帯に、必要な要員が配置できるように」

そして秘策その4「グローバル人材採用大作戦」

千賀さんと一緒に部屋の清掃をする3人は、ベトナム出身の外国人スタッフたち。おととしから寮に住み込みで働いています。

来日したもののコロナ禍で就職難…「働き手が欲しい」旅館側の思惑も一致し、今、7人の外国人スタッフがともに働きます。

Q.なぜ旅館で働こうと?
(ベトナム出身 リンさん)「なぜかというと…自由にできて好きだから」
(ベトナム出身ジャンさん)
「(寮の)家賃も安くて、食事もついているから、お金を稼ぐことができる」

いま「平野屋」の客足は休日はコロナ禍前の8割ほどに回復。しかし、平日はまだ3割ほどにとどまっています。

集客のカンフル剤「本格的サウナ」も稼働

そんな中、集客のためのカンフル剤として、去年建設に着手した、本格的サウナが4月から稼働。


国内にある旅館では設置数がまだ少なく、定員12人の快適空間です。ウワサは口コミで広がり、各地からサウナ好きの人が泊まりにきているということです。

Q.今、この時期は旅館にとってどんな時期ですか?
(平野屋 平野寛幸社長)
「変革することを恐れずにやっていくほうが、結果生き残れるのかなと思う」


(大石邦彦アンカーマン)
「だから今、変革の手を打っているわけですね」

我慢の時期を経て反転攻勢。蒲郡・三谷温泉の老舗旅館の奮闘は続きます。