岩手銀行、北日本銀行、東北銀行の岩手県内3行は12日、昨年度の決算を発表しました。3行そろって増収増益です。

 岩手銀行は、9期ぶりの増収増益です。一般企業の売り上げに当たる経常収益は、サービスに対する手数料などの役務取引等収益の増加で前年度比7.4%増の420憶5800万円でした。経常費用は、国債の売却損などで増加したものの、営業経費の圧縮に努めたことで、当期純利益は前の年度に比べ3.5%増え、51億700万円でした。岩山徹(いわやま・とおる)頭取は、「これまでの成果が表れた」とした一方、「コスト削減に頼らず、収入を増やしていくことが喫緊の課題と」話していました。また、今年7月に投資専門の子会社を設立することも発表されました。
 北日本銀行は2期連続の増収増益です。経常収益は、貸出金利息の増加などで前の年度に比べ微増の200億600万円でした。また国債等の売却益が増えたことや、信用コストの減少などで、当期純利益は前年度比15.6%増の25億7600万円でした。北日本銀行の石塚恭路頭取は、「営業と審査の部門で力を合わせ今後も顧客の経営支援を行っていきたい」と話していました。北日本銀行は12日、佐藤安紀会長が退任し、相談役に就く予定であることも発表しました。
 東北銀行は、7期ぶりの増収増益です。経常収益は、貸出金利息や国債などの債券売却益が増加したことから前の年度に比べわずかに増え、120億5000万円でした。また、業務の効率化などによる経費削減を行った結果、当期純利益は、前年度より10.9%増の14億2000万円でした。東北銀行の佐藤健志頭取は、「地域の中小事業者と一緒になって取り組んできたことの成果」と受け止めていました。