海の上に巨大な風車を設置して発電する「洋上風力発電所」が中泊町小泊漁港の区域内に建設する計画が発表されました。漁港の区域内に洋上風力発電所が建設されれば全国初で、2029年の稼働を目指しています。

洋上風力発電所の建設が計画されているのは、中泊町の小泊漁港区域内です。権現崎の北側と南側にある小泊漁港区域のうち津軽国定公園エリアをのぞいた場所になります。この場所に、中泊町が東京に本社がある日本風力開発などと共同で設立した特別目的会社が風車7基を建設し2029年の稼働を目指しています。年間の発電能力は最大で9万世帯の電力を賄うことができる約10万キロワットになる見込みで町は、事業で得た利益を地元の漁業振興にいかしたいとしています。

※中泊町 浜舘豊光町長「風という資源をお金に変えていくのも1つあるが、海の使い方のメインである漁業とどう再生可能エネルギーの需要を共存共栄の関係で実現させるかが狙い」

漁港区域内への風車の設置は全国で初めてで、計画の実現には地元の小泊漁協と下前漁協の理解が欠かせません。このため、事業者の日本風力開発は2019年に小泊漁協の関係者などと洋上風力発電の先進地、長崎県五島列島を視察しました。五島列島では2016年に、国内初となる洋上風力発電所の商業運転が始まっています。視察では、風車の海に沈んだ部分に海藻が付着しそこに魚が集まり、「漁礁」と同じ効果があるということが説明されました。今回、小泊漁港区域内に建設される風車にも同様の効果が期待できるということです。

※小泊漁協 成田直人組合長「タワー(風車)を作れば障害物になるのは否定できない。だから漁師さんそのものに、ある種の負担にはなると思う。タワー(風車)を立てることに伴って、魚礁効果というのが図られてくるのではないかなという1つの期待感がある」

風車は、海底に高さ約250メートルの支柱を固定する「着床式(ちゃくしょうしき)」が採用される予定です。今回の計画が実現すれば青森県内で初めての洋上風力発電所の誕生となります。