地元住民「昔からの風景が変わってしまう」

 (地元住民)
 「田んぼで茅葺の家があって送り火の山があってというのが昔からの風景なので。その景色が変わってしまう。寂しいというのが一番じゃないですかね」

 京都市では眺望景観創生条例を制定して、神社仏閣や五山送り火の景観について「視点場」と呼ばれる地点を設けて、そこからの景観が損なわれないよう規制をかけています。送り火の鳥居形については、桂川の左岸を視点場に設定しています。京都市によりますと、今回の開発許可が出ている地点では、高さ10mほどの建物は建てられる計算になっています。要するに、かなり近い場所からの景色は、それほど想定していないわけです。

 実際に住宅が建ったとすればイメージ画像のような感じになるのでしょうか。

 地元住民らは今回、『開発許可を見直して、予定地のすぐ近くにある橋を新たな視点場に設定して、鳥居形の眺望を守るべきだ』と訴えています。

 (中島晃弁護士)
 「桂川左岸は、ずーっと遠くから見る視点場になっていまして、これは京都市の条例の運用上の不備ではないかと」

 新たに持ち上がった景観論争。今後の展開に注目が集まります。