地震による影響は、石川県珠洲市の伝統工芸にも及んでいます。珠洲焼を展示している珠洲焼資料館では、展示品のおよそ半数が倒れ、複数の破損が見つかっています。

地震発生時の防犯カメラの映像

地震発生当時の防犯カメラの映像です。展示品は倒れて真っ二つに割れ、来館者の中には床にしゃがみ込む人も。

高温で焼き上げることによって生み出される黒色が特徴の珠洲焼。平安時代から室町時代につくられ、その後、市内から出土した珠洲焼など、およそ100点を展示する蛸島町の珠洲焼資料館では、地震で展示品の半分ほどが倒れ、およそ10点に破損が見つかりました。

珠洲焼資料館 長松健次さん
「ぐらぐらしないようにはされていたが、あまりにもすごい地震だったので、耐えきれず転がって割れてしまった」

資料館では、去年6月の震度6弱の地震を教訓に展示物に留め具をつけたり中に砂袋を入れるといった工夫をしていましたが、今回の揺れは想定を上回りました。

珠洲焼資料館 長松健次さん
「貴重な文化財がこんな感じになってしまい、これから館長と学芸員の指示を仰いで復旧していきたい」

資料館では今後、展示方法などを検討することにしていて、再開の見込みは立っていません。