中国の国家安全当局が、アメリカのコンサルタント会社に対する調査を開始したと国営メディアが報じました。

中国国営の中央テレビは8日の番組で、アメリカのコンサルタント会社や調査会社が中国の防衛産業の機密担当者に頻繁に接触し、機密データを入手しているなどとする内容を報じました。

番組ではさらに、ニューヨークと上海に本社を置くコンサルタント会社「キャップビジョン」を名指しして、外国の情報機関と密接な関係を持つ海外企業から機密性が高い産業に関連した案件を大量に受注していたと指摘。中国の国家安全当局が調査を開始したとしていて、外務省もこれを認めています。

中国外務省 汪文斌報道官
「これは中国の法律に基づいて展開した正常な法執行行為で、目的は関連業界の規範を守り健全な発展を促進し、国家の安全や発展利益を維持するためだ」

中国当局は先月も別のアメリカのコンサルタント会社を調査していますが、全国規模の反スパイキャンペーンが始まったと報じる中国メディアもあり、今後、当局による締めつけがさらに強まる可能性があります。