先日、室戸高校生たちが中心となって地元で音楽イベントを開催しました。企画立案から会場づくりや広報まで高校生たちが中心になって成功させたこのイベント。地元を変えるきっかけを作りたいという高校生たちの純粋な思いの結晶でした。

GW最終日、イベント当日はあいにくの雨。

野外イベントのはずだった音楽フェスRock on the Rockは公民館での開催となりました。

(カメラマン)
「お天気は残念ですね」

(スタッフ)
「はい、想像以上に悪くなったんで…」

イベントを企画し準備してきたのは室戸高校音楽部員を中心とした実行委員会のメンバー。スポンサー集めも自分たちで行いました。最初に音楽フェスを提案したのは、音楽部に籍を置く大石春斗(おおいし・はると)さんです。

(カメラマン)
「GW休めました?」

(室戸高校3年 大石春斗さん)
「休んでないです。ほんとに『何がGWなんだか』ってずっと思ってましたね」

(カメラマン)
「自分が招いた…」

(大石春斗さん)
「そうですね(笑)」

(大石春斗さん)
「室戸…いま正直、僕が小さいときは祭りがあったりして人がもっと活気づいていたというか。自分がちょっと年いって見えてくる景色が変わってきたら、やっぱりよそと比べたら過疎化が進んじゅうなぁ、人がおらんな、活気がないなって感じてまして。(高知)市内のイベントやったらいっぱい若者おるのになんでやろうって考えたら、そういう若者に向けたところの要素が足りてないがかなって」

大石さんが所属する室戸高校音楽部は県内最大の高校生バンドの大会「軽音祭」の出場常連校です。過去に最優秀バンドも輩出していて、大石さんが所属するバンドも前回、優秀賞を受賞しています。今回、大石さんたちは運営に携わりながら自身もステージに上がる立場です。

(カメラマン)
「大石君って掛け持ちですよね、バンド」

(大石春斗さん)
「はい、しかも今日、助っ人で3つになりました。ちょっと体調不良者が出たんで助っ人で」

あれ?リハーサル中のはずですが、大石さん何をしてるんでしょうか?

(大石春斗さん)
「(音)結構すごいな。一応(公民館の)後ろへ行ってみて。何かあったら困るき」

近隣には事前にあいさつ回りをしたという大石さん。いざ音を出してみると、やはり迷惑になっていないか気になっているようです。

(スタッフ)
「聞こえるけどそんな苦情くるほどやない」

(大石春斗さん)
「むしろ発電機のほうがうるさい?」

(スタッフ)
「うん」

(スタッフ)
「発電機もいい感じに味だしちょった」

(大石春斗さん)
「なんな!味って!!(笑)」

(大石春斗さん)
「あれは味にしようとしてないがよ、おれらぁは」

この日は室戸高校の3バンドのほか、交流がある伊野商業高校と小津高校のバンドが応援にかけつけてくれました。

(大石春斗さん)
「出演者は上に控室があります。出演者は…聞いて、話」

冷たい雨の中、駐車場の案内係として外に立つ2人。このうち一人は本番のステージも控えています。

開場時間になっても車が入ってくる様子はありません。やっぱり誰も来てくれないのでは…国道を走る車は無情にも目の前を走り去っていきます。

イベント大丈夫かな…

しかし公民館に戻ってみると…

公民館は大勢の観客でにぎわっていました。

(大石春斗さん)
「想像以上に…こんな悪天候やのに。地元の人とあとは帰省している人とか、よそへ進学した友達もいたりするので」

何やらバックヤードが騒がしくなっています。何かのトラブルのようです。