ASEAN=東南アジア諸国連合の今年の議長国を務めるインドネシアのルトノ外相は5日、軍が実権を握るミャンマーの情勢について「すべての当事者に60回以上の関与を行ってきた」として和平実現に向けた意欲を示しました。

インドネシア ルトノ外相
「私たちの焦点は(ミャンマー情勢について)利害関係者にできるだけ多くの関与を行うことです」

インドネシアのルトノ外相は記者会見でこのように述べ、9日に始まるASEAN首脳会議でミャンマーの和平実現を目指す意欲を示しました。

ミャンマー軍のクーデターを受け、ASEANは暴力の即時停止や特使の受け入れなど5つの項目で合意していますが、軍はこれらの合意内容を履行していません。

ルトノ外相は軍や民主派勢力、少数民族の武装組織などすべての当事者に対し、「過去4か月間で60回以上の関与を行ってきた」と強調。「水面下での外交を続けることで信頼関係を築く」としています。

ただ、軍と民主派勢力との戦闘は激しさを増しているほか、一部の近隣国が軍との融和姿勢を保つなど加盟国間の温度差もあり、問題の解決につながるかは不透明な状況です。