アメリカの「ファースト・リパブリック・バンク」の経営破たんから一夜が明けました。アメリカで史上2番目の銀行破たんの引き金をひいたのはSNSでした。
きのう経営破たんしたアメリカの「ファースト・リパブリック・バンク」。アメリカの銀行大手JPモルガン・チェースが全ての預金と資産を買収しました。
記者
「ニューヨーク・マンハッタンにあるこちらの店舗では、破たんの発表後も特に大きな混乱は見られず、営業を続けています」
利用客
「口座を閉鎖するつもりです」
「私は資金を預けていますが、この銀行は今はJPモルガンです」
アメリカの銀行の破たんは、この2か月足らずで3つ目。アメリカ史上2番目の破たんは金融機関への信用不安を再燃しかねません。
アメリカ バイデン大統領
「(規制当局の)措置は金融システムが健全で強靭であることを保証します」
バイデン大統領は「すべての預金者は保護されている」と金融不安の払拭に努めましたが、きょうの東京株式市場でも日本の銀行株は軒並み値下がりしました。
【デジタル・バンク・ランとは?】
かつて金融危機の際は、預金の引き出しを求めて顧客が銀行の店舗に押しかける「取り付け騒ぎ」が起きましたが、いまはSNSを通じて、銀行の経営不安の噂は一瞬にして世界中に拡散します。
さらにスマホで預金の引き出しが瞬時に出来るため、ひとたび銀行から預金の流出が始まると歯止めがかからなくなるのです。これをアメリカでは「デジタル時代の取り付け騒ぎ」という意味で「デジタル・バンク・ラン」と呼ばれます。
今回、起きた預金の流出はスピードや金額が桁違いで、去年の年末から3月末までの間に全体のおよそ4割にあたる10兆円近い預金が引き出されました。
鈴木財務大臣
「米国当局は信用不安を再燃させないための取り組みを、迅速に講じたものであると受け止めています」
鈴木財務大臣は金融システムに与える影響について「引き続き、強い警戒心を持って注視したい」と話しました。
デジタル時代に起きた金融不安。その便利さと裏腹に金融当局は今後、どのように対応していくかが求められることになります。
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