サポーティングカンパニーとしての広がりは宇宙にも。2022年12月、日本の宇宙ベンチャー「ispace」が開発した月面着陸船が打ち上げられた。宇宙で使う部品はいわば究極の1点もの。HILLTOPはispaceのサポーティングカンパニーとして着陸船や月面探査車の金属部品を提供している。プロジェクト参加の効果は?

HILLTOP 開発部 林新太郎事業本部長:
子供と一緒にニュース見ましたとか、お父さんの会社でこの部品を作っていると子供に話しているということを聞くと、誇れる会社になってきているのだろうなと思います。

価格と量を示したグラフでは、一般的に量が少ないと価格は高くなり、量が増えると価格は安くなる。多くの下請け企業が、価格が低くても量を増やすことで売り上げを伸ばそうとする中、HILLTOPは1点ものや試作品にこだわることで高価格な製品を月産で4000種類も製造し、高い利益を上げているということだ。

ーー日本の競争力強化にとって製造業の幅を広げていくことは非常に大事なことだ。デジタル化という意味でもヒントがある。

BNPパリバ証券 グローバルマーケット統括本部副会長 中空麻奈氏:
日本に一番足りないのは競争力だと思っているので、こういう企業がたくさん出てくるといいなと思いました。例えば保身に回る人が最悪なのだとか、毎回変わらなければとか、大企業の人が聞いていても耳が痛いのではないかと思います。積極的に大企業も取り入れて競争力を磨いてもらうヒントになればなと思いました。

ーーデジタル化というツールを使うことでにわか職人を本物の職人にするというドキッとする言葉もあった。もう一つは製造サービス業だと。製造だけではなくもっとウィングを広げていくということもヒントだ。

BNPパリバ証券 中空麻奈氏:
ニッチなところでどこに勝機が見つけられるかということなのかなと思いました。

(BS-TBS『Bizスクエア』 4月22日放送より)