ロシアとの戦闘でけがをした元ウクライナ兵の男性がきょう(21日)、避難と療養のため高森町に入りました。
男性は「戦争は残念なことばかり」と平和を訴えました。


高森町に避難してきた元ウクライナ兵のイゴール・ユカリチュクさん46歳。

付き添いで来日した弟のイワンさんとともに、きょう未明、高森町に到着しました。


■イゴールさん「やっと着けてよかった まずはみんなと会えて、これから住むところに着くことができてほっとしている」


国内外で空手を指導するNPO法人「禅道会(ぜんどうかい)」のウクライナ支部長を務めるイゴールさん。


会の代表の小沢隆(おざわ・たかし)さんが暮らす縁で、高森町に避難することになり、午後は道着を身に着けて会見に臨みました。


■イゴールさん「多くの支援を受けて私たちはここに来ることができた とても感謝している これからはこの場所で日本とより強い絆を結んで、ウクライナへの支援をよりもらえるように頑張っていきたい」

イゴールさんはウクライナ軍の志願兵として、東部の激戦地などで戦闘に参加。


部隊長を務めていましたが、5度負傷して軍を除隊となり、来日が認められたということです。


■イゴールさん「戦争は一言でいうと悲しく怖いとしか言えない。何もかも残念なことばかり」

戦闘でけがをしたイゴールさんは、ウクライナに、負傷した兵士のためのリハビリ施設を作りたいと考えています。


■イゴールさん「けがから復帰することがどれだけ時間がかかり、大変か知っている。自分の街にリハビリセンターを作りたい。日本で必要な技術や、武道を通じて精神を鍛えることを学んでウクライナに持ち帰りプロジェクトを達成したい」

弟のイワンさんは付き添いのため短期の滞在で、イゴールさんは来月から1人で高森町で暮らしていくということです。


町は町営住宅を無償提供するなど、今後も支援を続けていきたいとしています。