「急こう配を登れず」「運転日限定」課題も様々

まず「あめつち」は車両の性能上、急こう配を登ることができず、木次線最大の見どころ、3段スイッチバックを含む区間に乗り入れることができないのです。

また、紅葉シーズンなどは毎日運転されていた「おろち号」とは違い、山陰線とのかけもちとなる「あめつち」は運転日が限られます。

そして、「おろち号」のように自然の風を感じられ開放感があるトロッコ車型の構造ではないこと。

また「あめつち」は日本海を眺める目的の列車のため、片側の座席が窓に向けて固定されていることも山あいの運行では懸念材料となります。

さらに全席グリーン車のため、「おちろ号」よりもやや割高になり、乗車定員も5人少ない59人に留まることになります。

こうしたハンデをばねに、新たな木次線の観光列車として魅力を発揮できるのか。
この1年の取り組みが「あめつち」成功のカギとなります。