先月、北中城村の公園に集まった9人の晴れ着姿の子どもたちがいます。この子どもたちは3組の3つ子たちです。彼らが生まれたのは今から7年前。子育ての大変さは想像を絶するものだったといいます。1人でも大変な子育てですが、どのように3つ子を育ててきたのか。7年前の母親たちの奮闘と、小学生になった今を取材しました。

3つ子の育児を支えた母親たちの繋がり

今から7年前、沖縄県内では6組の3つ子が誕生しました。1人でも大変な子育て、それが一気に3人となると、その忙しさは想像を絶します。

日々追われる子育て。悩みを共有し3つ子の子育てを共に頑張ろうと、6人の母親たちはLINEグループを作って日々の悩みを吐き出したり、実際に家族が集まる時間を設けるなど、共に悩み、そして楽しみながら子育てに邁進してきました。

Q三つ子が同時に泣いた時は?
謝花理江さん「一人おんぶ、一人抱っこ、一人あやしてみたいな。無理な時は抱っこみたいな」
津堅門紀子さん「おんぶと、抱っことバウンザー。バウンザーは強い味方」
比嘉美奈子さん「足で(笑)」

3つ子の場合、母体で大きく成長できないケースが少なくなく、この日集まった子どもたちの多くも1600g以下の低出生体重児でした。このうち比嘉さん一家は、より小さい姿で誕生。最も小さな幹登(みきと)君は体重わずか559gでした。

父・克也さん「命のほうがそもそも無事、助かるかどうかもわからない状況で、もう一週間はずっと泣いてたよね」

生まれて4日目で次男・碧仁(あおと)君は心臓手術、その後、三人共に目の手術も受けました。

母・美奈子さん「こんだけしかない血管を、糸くずくらいしかないのに手術って言われて、もう考えきれなくなって」

そんな育児をサポートしてくれたのが、両親や奈美子さんの姪の姉妹たちで結成した『子育て応援隊』でした!特に姪の莉乙さんと妃莉さん。ミルク作りに、着替えはお手の物で美奈子さんたちの協力なサポーターとして支えてくれました。

一護くん、碧仁くん、幹登くんは、なんと一卵性の三つ子。その確率は“わずか200万分の1”なんです。そっくりな三人を間違えないように、足には青、赤、黄色で色分けされたタグが。

母・美奈子さん「顔見るより、足を先に見てしまって。足を見て判断したりとか。お風呂に同じ人が二回入らないようにしてます(笑)」

夜の寝かしつけが一日最後の難関…。1人が寝たと思えば、ほかの子が泣き、その音でさらにほかの子が起きてしまう無限サイクル。ひたすらあやす奈美子さんが、眠りについたのは深夜4時すぎでした。

Q子育てで疲れすぎて、泣きたくなることはありますか?
母・美奈子さん「幸せで泣きたくなることはあります。あやした時に笑っているときとか、声出して笑ってくれるんですよ。ありがたいですね、周りがいるからだと思います。私一人でやってたら、もうノイローゼにたいになっていると思うんですけど」