

上原さんは息子と2人暮らしでしたが、先月末に介護をしてくれていた息子が新型コロナウイルスに感染。上原さんは濃厚接触者になります。その後娘家族の家に引き取られますが、娘家族に感染させてしまう不安は常にあったといいます。

「もう大変だよ。本当に病 院も受け付けないからね。入口の方でシャットアウトだからね」

濃厚接触者なので新たに施設にも入れず。慣れない介護と感染のリスクをいっぺんに背負い込んだ上原さんの娘は「先が見えない絶望感があった」と当時を振り返っています。

上原さん(仮名)
「やっぱりこういう場所があるっていうだけで一番楽しいし嬉しいよ、本当に」
この現状について県は―

Q介護が必要な高齢者など行き場のない方は出てきている
沖縄県保健医療部 宮里義久統括監
「県の本部で個別には把握していませんが、保健所の方で相談を受けて少し対応している部分があるかもしれません。詳しい状況はこちらの方では把握していません」


Q声なき声はまだある?
ジャパンハート 宮田理香看護師
「全然あると思います。自分が介護し続けることで、お父さんとかお母さんが陽性になってしまう。だけど介護しなければ生命が脅かされてしまう状態なので。すごく在宅の人が陽性になった時は本当に大変な状況だと思います」
行政の目がゆき届かず行き場を失う人たちの声をどう掬ってゆくか。見過ごすことのできない課題の一つとなっています。