後を絶たない「うそ電話詐欺」。今年に入って、宮崎県内で数千万円単位のうそ電話詐欺の被害が複数、確認されていることが分かりました。
警察は、金融機関と連携し、対策を強化することにしています。

(長友幸生記者)
「今年に入って、県内で多額の詐欺被害があることが判明しました。県警では、詐欺被害の対策強化を行います」

警察によりますと、宮崎市内に住む80代の女性に警察官や検事を名乗る男などから電話があり、5つの金融機関の通帳とキャッシュカードをだまし取られ、口座から現金が引き出される被害が今年2月に判明しました。
その被害額は、数千万円。

また、高原町の70代男性は、パソコンに「8000万円が当選しました」というメッセージが届き、その後、セキュリティ費用などを要求されました。

男性は電子マネーを購入したり、指定された口座に現金を振り込んだりして、あわせておよそ1340万円をだましとられました。

ほかにも、県内では2000万円以上をだまし取られる架空請求詐欺があるなど、今年に入ってうそ電話詐欺による多額の被害が相次いでいます。

今年、先月までに、県内で確認されたうそ電話詐欺被害の件数は17件。被害総額は、1億円余りにのぼっています。

こうした中、県警は、対策強化に乗り出します。

(宮崎県警察本部生活安全部 中原博文課長補佐)
「特に65歳から69歳までの利用制限のない、高齢者の被害が集中しましたことで、65歳以上のキャッシュカードによるATM利用者に対しまして、振込額に関しまして、一部制限がなされるものであります」

県警は、今月20日から、65歳以上のATMの利用者に対して、振り込み額に関する一部利用の制限を設けるよう、県内6つの金融機関に依頼。

このうち、宮崎銀行では、2年以上ATMで30万円以上の振り込みをしていない65歳以上の高齢者に対し、振り込み額を制限することにしています。

巧妙な手口で被害があとを絶たないうそ電話詐欺。
警察では、少しでも不審に思ったら相談するよう注意を呼び掛けています。

(県警察本部生活安全部 中原博文課長補佐)
「普段から被害意識を強く持つことと、日々手口が巧妙化しておりますので、少しでもおかしいと思ったら警察、家族の方に相談していただきますよう、よろしくお願いいたします」