岩手県紫波町の日詰商店街を盛り上げようと、県立大学の学生有志がデザインしたパンフレットが完成しました。スポットを当てたのはそこで働く「人」です。

 1913年(大正2年)創業の本野旅館の4代目、本野祥克さんです。

(どなたに似ていると言われますか?)
「俳優の浅野忠信さんです」

 そっくりさんとしてテレビ出演の経験もある本野さんを「日詰の浅野忠信」と紹介しているのが、このパンフレット「日詰商店街のひと」です。
 35の店舗の経営者たちにスポットを当てて顔写真とコメントをマップ上に掲載しています。
 日詰商店会と協力してパンフレットを作成したのは、県立大学総合政策学部、三好純矢准教授のゼミの学生有志4人です。
 このエリアはピークの1980年代には130店舗が軒を連ねていたといいます。店の数は半分以下まで落ち込みましたが、空き店舗を活用した新規出店も続いて現在は50店あまりが営業しています。

(県立大学 高橋静香さん)
「商店街へ買い物をしなくても誰でも気軽に入れるような切符となるようなパンフレットになれば」

 取り組みについて商店街の人たちは…

(日詰商店会 鈴木弘幸会長)
「日詰商店街で何かやってみたい、チャレンジしてみたいという皆さんの気持ちがもっともっと生まれるように、われわれも地味ではあるが活動を展開していきたい」
(本野旅館 本野祥克さん)
「若者が来てくれる面白いと思ってくれる、にぎやかな活気があるまちづくりができるようであればすごくうれしい」

 そこで働く「人」に注目し、商店街の魅力を発信するこのパンフレットは2万部が印刷され、それぞれの店舗や役場のほか、県立大学でも無料配布されます。