拠点を東南アジアに 摘発逃れる特殊詐欺グループ
今回のように、特殊詐欺グループが東南アジアを拠点とする動きは近年、相次いでいます。
2019年には日本人がタイで18人、フィリピンで36人、摘発されています。さらに今年2月には、フィリピンの収容所から「ルフィ」などと名乗り、犯行を指示していたとみられる男ら4人が逮捕されました。

警察庁によると、特殊詐欺の国内拠点の摘発件数はこの5年で61件から20件に減少するなど、拠点の海外シフトが伺えます。一方で被害額は2022年、増加に転じている状況です。
また近年、特殊詐欺グループは「好条件の仕事がある」などと騙してカンボジアに呼び寄せ、パスポートを取り上げて監視下に置き、「かけ子」をさせるケースが増えていると言います。
フリージャーナリスト 泰梨沙子さん
「大使館に直接確認したところ、2021年に初めて認知されて、2022年にかけて複数確認したということです。一部では、身体的な暴力を受けた被害者もいたそうです」
警視庁は犯行に使っていたとみられる携帯電話60台以上、パソコン、書類などあわせて百数十点を、カンボジア当局から受け取っていて、今後、解析を通じて実態解明を進める方針です。