高知県佐川町の山の斜面では色鮮やかなツツジが見ごろを迎えています。牧野富太郎博士もこの時期ツツジを愛でに来ていたという園内では、訪れた人の温かい笑顔であふれていました。
佐川町中組にある、斗賀野ワールド・観光つつじ園では山の斜面でおよそ100種類、数千株にわたる色とりどりのツツジが見ごろとなっています。

園主の山中博幸さんが人が集まる場所になってもらいたいと、元々自生していたツツジを30年ほど前から育て始めました。

(三上萌々アナウンサー)
「こちらではトンネルのようにツツジが咲き誇っています。視界いっぱいがカラフルです!隙間から青空が見えるんですが、映えていてとってもきれいです」

“土佐の三つ葉”とも呼ばれるオンツツジ。その名の通り、葉が3枚、1つのつぼみに対して可憐な花が3つ咲くのが特徴です。

この時期になると、牧野博士がこのオンツツジを愛でに東京から来ていたという話も残っています。ぽかぽか陽気のなか、訪れた人は写真を撮ったり花見をしたりして春の景色を楽しんでいました。

「えいね、きれいやね。きれいに手入れもしちゅうしね。若返ったね、おじいさん。来年も元気でおったら来ようね。生きちょったらね(笑)」

中には、30年以上前から“特別な日”に訪れているという夫婦も!
「だいたい4月の今頃やね、ちょうどきょう誕生日なんよ。ケーキも買えんけんね、花のケーキよ。歩けるうちはずっと来たいな、ずっとね」

(斗賀野ワールド・観光つつじ園 山中博幸 園主)
「一番うれしい季節ですね、待ち遠しいというか。もう30年になるんですけど以前は飲食もやっていたのですごくにぎわっていた。建物も古くなったので新しくして、もう一度あのにぎわいを取り戻したい。多くの人の応援をいただきながら進めていきたい」

園主の山中さんの温かい人柄と手入れが行き届いたつつじ園は、訪れる人を魅了し続けています。見ごろはあと一週間ほど続きそうだということです。