1966年、旧清水市で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さんの再審=裁判のやり直しに向けて、裁判所と弁護団、検察による初めての三者協議が4月10日、開かれました。検察は袴田さんの有罪を立証するかどうかも含めて「方針決定までに3か月が必要」と申し出たということです。
<袴田巌さんの姉・ひで子さん(90)>
「私は裁判所に行くの、きょうは。あんたの裁判に。無罪を決めてもらうの。もう大丈夫だよ。安心しな」
姉のひで子さんが向かったのは静岡地裁。57年前、姉弟の運命を決めた因縁の場所です。
1966年、旧清水市のみそ製造会社の専務一家4人が殺害され、火を放たれる事件が発生。当時、この会社の従業員だった袴田巖さんが逮捕され、静岡地裁で死刑判決が言い渡されました。
あれから半世紀以上…。
<姉・ひで子さん(90)>
Q.いよいよ三者協議ですね?
「ただ、出席してみないと分からない」
3月13日、再審が認められたことで、ここ静岡地裁でやり直し裁判が始まります。
<伊豆川洋輔記者>
「再審の扉が開いた今、言い渡しはいつになるのか?これから注目の三者協議が始まります」
やり直し裁判に向けた裁判所、弁護団、検察による初めての三者協議。10日、それぞれが語った内容は…。
<袴田弁護団 小川秀世弁護士>
「検察は方針を決めるのに3か月ほしいと。7月10日までには…という話で、まったく予想外で憤りを感じている」
事件から1年2か月後に現場の「みそタンク」の中から発見された血の付いた衣類、通称『5点の衣類』。一審判決から死刑判決の最大の根拠とされてきました。
高裁の審理で弁護側は「1年あまりみそ漬けされた血痕に赤みは残らない」と主張し、認められました。「5点の衣類」をめぐっては東京高裁は捜査機関によるねつ造の疑いにまで言及。
弁護団は「5点の衣類」の証拠価値が否定されている以上、検察がこれ以上の証拠を出せるとは思えず、検察側は99%有罪立証できないと推測。さらに弁護団は裁判所に対して『5点の衣類』を証拠から排除するよう求め、「これが認められれば袴田さんを犯人とする根拠がなくなったことになり、無罪は事実上決まる」と話しました。
一方、袴田さんについては、精神的に不安定な「拘禁症状」を患っているため、出廷を免除するよう求めた上で、一日で審理を終え、次回には判決を言い渡す「即日結審」を要望したということです。
検察は袴田さんの有罪を立証するかどうかも含めて「方針決定までに3か月が必要」と申し出。さらに再審初公判までに、まだ三者協議が必要と話し、5月29日からあと3回三者協議を開き、この中で初公判の日程を固めることが決まりました。
静岡地方検察庁はこれまでのSBSの取材に対して「公判前の段階で、コメントはできない」と話しています。
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