高知県議会議員選挙は9日投開票が行われ、無投票になった選挙区を除く、8選挙区・25議席の顔ぶれが決まりました。投票率は41.29%と過去最低だった前回を5ポイントあまり下回りました。

県議会議員選挙は3月31日に告示され、17選挙区・37議席のうち、無投票となった選挙区を除く8選挙区・25議席について9日に投開票が行われました。

各選挙区の結果です。安芸市・芸西村選挙区では無所属の元職、樋口秀洋(ひぐち・ひでひろ)さん(73)が自民党の現職を破り返り咲きしました。

(安芸市・芸西村選挙区 樋口秀洋氏)
「知事・部長と対決する県議会議員がいない。私は最初から出馬の動機が、県民を守るためには知事・部長とけんかしてでも県民を守る、戦う県議を目指しています」

定数2の香南市選挙区では自民党の現職、槇尾絢子(まきお・あやね)さん(33)が2期目の当選となりました。無所属の新人、畠中拓馬(はたけなか・たくま)さん(44)は初当選です。

(香南市選挙区 槇尾絢子氏)
「次の4年間が私にとって一番の本番だと思う。いただいた1期4年間を必ずお仕事で返させていただく。また4年間ぜひ槇尾絢子を見ていてください」

去年4月の補欠選挙と同じ構図となった香南市。畠中さんは雪辱を果たした形です。

(香南市選挙区 畠中拓馬氏)
「今からです、今から地元のために、香南市のため、高知県のため活動するその一歩がスタートしました。地元の人のために活動する、そこをしっかりと持って頑張っていきます」

同じく定数2の南国市選挙区は自民党の現職、田中徹(たなか・とおる)さん(44)が3期目の当選、共産党の現職岡田芳秀(おかだ・よしひで)さん(65)が2期目の当選を果たしました。

(南国市選挙区 田中徹氏)
「直面する物価高であったり、生活の部分、県民の皆さま方の生活や暮らしというものを早期に豊かなものに回復させていかなければならない。我々政治に携わる者と県民の皆さまとしっかり対話をしていきながらこれから進んでいきたいと考えている」

(南国市選挙区 岡田芳秀氏)
「市民と野党の共闘で幅広い皆さんに支援をいただいたことを感謝申し上げますし、また皆さんと力を合わせて住みよい高知県を作っていくために頑張っていきたい」

長岡郡・土佐郡選挙区は、自民党の現職金岡佳時(かなおか・よしとき)さん(69)が3期目の当選です。前本山町長との一騎打ちでしたが、僅差での勝利となりました。

(長岡郡・土佐郡選挙区 金岡佳時氏)
「中山間地域の問題に対して特効薬はない。特効薬はないので積み重ねていくような対症療法の施策を積み重ねていくような、そういうふうな形でどんどんやっていきたい」

土佐市は自民党の新人、戸田宗崇(とだひろたか)さん(56)が新人同士の一騎打ちを制し初当選しました。

(土佐市選挙区 戸田宗崇氏)
「まだまだ課題は本当に山積しているが、戸田宗崇、皆さまの声を県政へつなげていく、そして市政を県政へつなげていく。市政課題は県政課題なので同じと思って県政でも思いをぶつけていきたい」

定数2の四万十市では自民党の現職土森正一(ともり・しょういち)さん(54)が2期目の当選。共産党の元職岡本和也(おかもと・かずや)さん(67)が返り咲きました。

(四万十市選挙区 土森正一氏)
「今後の4年間もしっかりと大好きな四万十市のため、高知県のために一生懸命になって戦っていく4年間だと思っている。高知県政をしっかりと濵田県政の下、支援をしていきながら新しい四万十市、高知のために頑張っていく」

(四万十市選挙区 岡本和也氏)
「未来に引き継ぐこと、いつまでもこの地域に住み続けることができること、このことを訴えてきた。国の政治が今悪いので、すぐできるとは思わないが県政の場でこのことを一生懸命発信して、実現目指して頑張っていく」

激戦が繰り広げられた土佐清水市選挙区では無所属で現職の橋本敏男(はしもと・としお)さん(64)が自民党の新人を破り、3期目の当選を果たしました。

(土佐清水市選挙区 橋本敏男氏)
「私にはえらい人も、巨大な組織も何もない。でも私の支えは一生懸命こつこつと私を支えてくれ一緒に戦ってくれる、こんなすばらしい仲間がいる。その皆さんの勝利です」

高知市では現職の大石宗(おおいし・しゅう)さん(42)が9000票を超えて最も多く票を集めました。前職の久保博道(くぼ・ひろみち)さん(68)が2回目の当選。

公明党の新人、西森美和(にしもり・みわ)さん(54)と寺内憲資(てらうち・のりよし)さん(63)は初当選です。

共産党は新人の秦愛(はた・あい)さんと細木良(ほそぎ・りょう)さんが初当選を果たしました。

立憲民主党は現職の田所裕介(たどころ・ゆうすけ)さんが1議席を守っています。

(高知市選挙区 西森美和氏)
「ずっと子育て支援と少子化対策がライフワークだったが、本当にいろんな格差があるので是正ができるよう子育てを全力で応援ができるようがんばりたいと思う」

(高知市選挙区 秦愛氏)
「本当に暮らしの悲痛な叫びをしっかり私は受け止めて県政の中でしっかり働いていきたいと思っています。どうか皆さん、これから一緒に新しいステージ一緒に戦っていただきたい」

無投票となった9選挙区・12議席を含めた、県議会37議席を政党別にまとめました。

自民党は改選前の22議席から19議席と、3議席減らしています。一方で共産党は1議席増の6議席。公明党も1議席増の3議席となっています。立憲民主党は改選前の1議席を守った形です。国民民主党と参政党は候補者を出しましたが、議席は獲得できませんでした。

今回の投票率は41.29%と、過去最低だった前回を5.29ポイント下回りました。国政選挙も含めて、投票率の低下が続いています。

当選した37人には、県議会、そして県議会議員が、県民の暮らしにどう関わっているかが伝わるような議員活動をしてもらいたいと思います。有権者の私たちも、一票の重みを改めて認識し、関心を高めていきたいですね。