岩手県一関市の3つの学校が統合し新たに誕生した中学校で、8日、開校式が行われました。披露されたのはフォークシンガー・森山直太朗さんが作曲した校歌です。
一関市大東町では生徒数の減少から4月、大原中学校、大東中学校、興田中学校の3つの学校が統合し、新生・大東中学校が誕生しました。
8日、全校生徒250人や教職員が参加して開校式が行われ、地域住民も招かれました。式では生徒を代表して3年生の谷本叡俊さんが、開校に当たっての決意を宣言しました。
(谷本叡俊さん)
「新たな大東中学校の歴史は、自らの幸せはもちろん、友の幸せ、そして人々の心が満たされていくような自他共栄の精神で作り上げていくことをここに誓います」
新たな船出を迎えた大東中学校では、校歌も新しく制作されました。
作詞を手掛けたのは、詩人の御徒町凧(おかちまちかいと)さんです。御徒町さんは森山直太朗さんが歌う「生きてることが辛いなら」で2008年に日本レコード大賞作詞賞をしました。
御徒町さんの両親が一関市大東町出身だった縁で作詞が実現したもので、式に出席した御徒町さんは、生徒に向けて詩にこめたメッセージを伝えました。
(校歌を作詞 御徒町凧さん)
「皆さんの歌に、皆さんのものになるという前提とともに、何度も体を通していくほどにその歌の意味が変わっていけばいいな、という願いを込めました。歌ってその時にうごめくもの、それを都度都度受け止めてくれたらいいなと、この上ないなと、そういう風に思っております」
これまで何度も御徒町さんと詞を共作し、校歌の作曲を担当した森山直太朗さんもビデオメッセージを寄せました。
(森山直太朗さん)
「この曲、この校歌を、卒業して思い出して歌った時に、その頃の季節のことを思い浮かべて頂けたらな」
そして新生「大東中学校」の校歌、「こころ」が地域住民に初めて披露されました。
(御徒町凧さん)
「今、初めて聞いたんですけど、とても感動しました。心って自分で制御できないものなので、とにかく自由に自分の感覚を開放して感じる物全て傷つく覚悟を持って前に進んでほしいなって」
校歌「こころ」とともに、大東中学校の新たな歴史が始まりました。