世界遺産のまちを訪れた人を迎えるのは平安時代の香りです。岩手県のJR平泉駅の利用者を季節ごとの香りでもてなす新たな企画が動き出しました。

 この企画はJR平泉駅と「平泉のかをり創造プロジェクト」が進めているもので、6日、報道向けの説明会が行われました。
 駅の待合室で焚く香は季節ごとに変わる4種類で、今月と来月の香りは「梅花(ばいか)」です。これらは平安時代の貴族の暮らしで親しまれてきた香りを当時書かれた指南書を参考に再現したものです。

(リポート)
「梅花の香りが焚かれています。花の甘く柔らかい香りに加えて、お香特有の深みのある香りがあり、やさしい気持ちになります。そして春を感じます」

 また平泉駅で降りた乗客で希望する人にはきっぷに乗車記念のスタンプを押し、さらに裏面に待合室で炊かれる香と同じもので香りづけをして渡します。

(平泉のかをり創造プロジェクト 南洞法玲代表)
「まずはきっかけとして『この香りは何?』と思ってもらえたらうれしい。そこから平泉に興味を持ってもらえるように。平安時代に焚かれていた香りなんだ、じゃあ平泉はどういう文化なのか、そういったところに興味を持ってもらえたらうれしい」

 平泉駅の待合室を香りで彩る取り組みは8日から来年2月までの土日と祝日に行われ、世界遺産のまち平泉をPRします。