フィリピン政府は、国内でアメリカ軍の使用を認める新たな4か所の基地について公表しました。台湾有事などに備え、中国への抑止力を強化する狙いがあるとみられます。

アメリカとフィリピンは今年2月、2国間の協定に基づき、アメリカ軍が使用できるフィリピン国内の基地を新たに4か所増やし、合わせて9か所にすることで合意しました。

フィリピン政府は3日、新たな4つの基地の場所を公表。うち3か所は台湾とも近いルソン島の北部にある海軍基地などで、残る1か所の拠点は、中国が軍事活動を活発化させる南シナ海に面したバラバック島にあります。

基地は軍事的な補給庫などとして利用できるほか、災害時の人道支援活動にも活用されるということです。

台湾などをめぐり米中の対立が深まる中、軍事拠点を増やすことで中国を念頭に抑止力を強化する狙いがあるとみられます。