海に転落した男性を協力して救助したとして、岩手県大船渡市の3人の男性に釜石海上保安部長から感謝状が贈られました。そのうちの一人は漁協の組合長です。

 釜石海上保安部の虻川浩介部長から感謝状が贈られたのは、大船渡市三陸町の綾里漁協で組合長を務める和田豊太郎さんと理事の亘理孝一さん、そして自営業の海山公男さんの3人です。
 3人は3月26日の午後1時前、綾里漁港で船から魚を下そうとして誤って海に転落した80歳の男性を協力して船に担ぎ上げ、救助しました。
 漁港近くの建物にいた人が「おーい」という男性のかすかな声に気づき、一緒にいた3人が駆け付けたということです。事故当時は雨が降っていて港で作業をしていたのは救助された男性だけだったということです。

(綾里漁協 和田豊太郎 組合長)
「天候が悪い時には下りない(海に出ない)ということさ。浜に人がいない時に単独で仕事しているということは浜に人がいないならいないなりに浜からは上がっていなければならないのさ」

 和田組合長は「本来は表彰されるような話ではない。海での作業の安全確保を組合員に徹底していきたい」と話していました。