こども家庭庁がきょう、本格始動しました。子ども政策の司令塔としてこどもまんなか社会の実現を目指しますが、課題も残っています。

岸田総理
「子どもに関するこの国の仕事のリーダーとなる新しい組織です。こどもまんなか社会の実現、これがこども家庭庁の使命です」

こども家庭庁は、厚労省や内閣府出身の官僚や民間などからなる430人体制で発足し、妊娠・出産・子育てから保育行政、虐待などにいたるまで、幅広いこども政策について司令塔機能を担います。

省庁の縦割り打破が狙いで、全省庁に対して「勧告権」を持ち、こども政策について対応が不十分な場合には必要な対応を求める「勧告」をすることが可能です。

【「こども家庭庁」発足後も残る課題】

一方で課題も残ります。

これまで厚労省が所管していた保育園、内閣府が所管していた認定こども園は、こども家庭庁が受け持つこととなりましたが、幼稚園や教育行政については文科省の所管のままとなり、いわゆる「幼保の一元化」は実現しませんでした。

また、子ども政策を実現するうえで避けられないのは財源の議論ですが、これは「こども家庭庁」という器だけ整えても解決できるものではなく、結局は岸田総理のリーダーシップが問われることになります。