3月28日に71歳で亡くなった音楽家の坂本龍一さん。音楽を通して震災と原発事故があった福島に寄り添い続けました。

坂本さんは、震災があった年とその翌年に原発事故からの復興を呼びかける音楽イベントに参加していました。

福島市で開かれた音楽イベント(2012年)

その時、坂本さんと共演した福島市の詩人・和合亮一さんは、当時の様子を鮮明に覚えています。

坂本さんと共演する和合亮一さん

詩人・和合亮一さん「既成概念にとらわれない表現の精神、ものを伝えていく根本なんだなと改めて思いましたし、そのことをきちんと自分も受け止めて、坂本龍一さんの音楽に非常に影響を受けてきた」

坂本さんは、原発をめぐる問題や福島の復興に心を砕き、メッセージを発信し続けました。

坂本龍一さん(2021年8月)「3.11以降、推移をみて、福島は日本の自然エネルギー、再生可能エネルギーの中心になっていけばいい。負が転じてプラスとなる。そうなっていけばいい。長い道のりだけど、そうなって欲しい。」

また、被災者支援のためにオーケストラを立ち上げるなど被災地に寄り添い続けました。

詩人・和合亮一さん「坂本さんの震災以降に福島に心寄せてくれたこともそうですし、その作曲・演奏活動の中でいつも福島と繋がっているというメッセージをいただいていたように思っている」

和合亮一さん

また、内堀知事も坂本さんの死去を悼み、会見で感謝の思いを述べました。

内堀知事「音楽の力で勇気と希望を届けていただいた。坂本さんに福島県民を代表して心からありがとうございますと感謝の意を表したい」