
配備から50年。県民の反発も薄れてきている中、政府は台湾や尖閣諸島を狙う中国に対抗するため沖縄の離島を中心に陸上自衛隊の増強を進めています。2016年には日本の最も西にある与那国島、2019年には宮古島に陸上自衛隊を開設。来年度には石垣島にも配備する予定です。もし台湾侵攻が起きた場合日本の最前線になるのが与那国島です。

空気が澄んだ日には台湾の影を見ることができる与那国島。与那国馬が道路を歩いているすぐそばに陸上自衛隊の駐屯地があります。与那国島では自衛隊配備の話が出た当時住民の間で賛否がわかれましたが住民投票の末配備賛成が多数となりました。
2016年の配備から6年が経ち、島がどう変化したか尋ねると・・・。

「圧倒的に(島の)人手不足の中で非常に助かっている。自衛隊反対って人は、今はほとんどいないと断言していいのかな」

与那国駐屯地の主な役割は国境周辺の監視です。山の上にあるレーダーを使って24時間中国軍の船や戦闘機などの警戒にあたっています。国境周辺の海域で漁業を営む人は自衛隊配備について・・・。

与那国町漁業協同組合 嵩西茂則組合長:
「自衛隊によって監視されるということは安全を保たれることになるわけですから。今までそういった機関がなかったわけですよ」

一方で、島に自衛隊があることの不安も口にします。
与那国町漁業協同組合 嵩西茂則組合長:
「やはり中国はウクライナ問題を手本として台湾制圧に行動をおこすんじゃないかなと、自衛隊基地、そういったところがあると(与那国島が)最初に狙われるんじゃないかという話もあるしウクライナをみても(ロシア軍は)戦闘基地を叩いているわけですからそういう面では不安はありますよね。町民全員が戦争というのはこういうものになっていくと認識しつつあるので、その恐怖は徐々に抱き始めていると思う」
また島の漁協には国から“ある通達”が届くといいます

与那国町漁業協同組合 嵩西茂則組合長:
「関係漁船に対する注意喚起をお願いしますよと」

台湾と島の間で、台湾軍の軍事演習が行われるため島の漁船に危険を知らせる通達です。
先月は月の半分以上で注意が呼びかけられています。

与那国町漁業協同組合 嵩西茂則組合長:
「(台湾軍の演習が)徐々に回数が増えているんですよ、台湾軍も中国に対抗できるように訓練が加速化されていると思いますよ」














