林外務大臣はきょう、およそ3年ぶりに中国を訪問します。秦剛外相との会談で拘束された日本人の解放を強く求める予定ですが、中国の対外交流機関のトップは「無実の人間を拘束することはない」と主張しました。
北京市内で先月、50代の日本人男性が中国当局に身柄を拘束された問題について、中国人民対外友好協会の林松添会長はきのう、次のように主張しました。
中国人民対外友好協会 林松添会長
「中国は法治国家であり、文明的な国です。無実の人、とりわけ外国人をありもしない罪で拘束することは決してありません」
日本人の拘束だけでなく尖閣諸島や東シナ海などでの軍事活動の活発化などもあり、日本国民の対中感情は決して良いとは言えません。
こうした状況については、米中対立が日本との関係に影響をもたらしているという認識を示しました。
中国人民対外友好協会 林松添会長
「新型コロナで人々の交流が途絶えたことに加え、一部の国が地政学的なイデオロギーの対立を煽ったことで、信頼関係に影響をもたらし、多くの誤解が生まれたのだと思います」
コロナ禍もあり、会長就任後今回が初の日本訪問となった林氏は、日中韓3か国の交流を促進するため、政党関係者らと会談したといいます。
そのうえで、日中の関係改善のためには対話を続けることが必要だと訴えました。
中国人民対外友好協会 林松添会長
「両国は引っ越しできない永久の隣国です。揉めることもありますが、それは現実として変えられません。(交流で)両国の国民の相互理解と友好感情を促進し、堅実な社会的基盤を築きあげていきたいと思います」
また、先月、中国の仲介でサウジアラビアとイランの外交関係正常化が実現したことについて、「世界からもっと評価されるべきだ」と主張。中東やアフリカにおける中国の影響力は日ごとに強まっていると自信を見せたうえで、アメリカを念頭に次のような持論を展開しました。
中国人民対外友好協会 林松添会長
「一部の国はアフリカで40年以上、人権や民主問題、自由に関する問題の解決に乗り出すと言いながら、結局はアフリカの雇用、食糧、医療などについて何も支援しませんでした」
そのうえで「一部の国がアフリカで存在感を得られていないのは、支援に関して有言実行が足りないからだ」と批判。アフリカの発展は国際社会の共通の利益だと強調しました。
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