長野県内の企業などが作ったカルタの話題です。
題材は女性の「あるある」。
男性が多い職場でも互いのことを理解し、働きやすい環境にしたいとの願いが込められています。

(読み札)『メンタルが一番やられる一週間』

長野市の高木(たかぎ)建設で社員たちが開いた、カルタ会。
読み札に書かれているのは、女性ならではの「あるある」です。


生理中の体の不調や更年期障害による症状など女性が思わず「あるある!」と共感したくなる内容を題材にして作られています。
カルタを発案したのは、取締役の髙木亜矢子(たかぎ・あやこ)さんです。


(髙木さん)「生理カルタというのを見つけて社内の女性でやってみたら面白かったので、生理だけじゃなくて更年期とかいろんな症状があるので、そういうのも入れて「女性の健康カルタ」というのを作ってみようという話になりました」

カルタの製作には、松本市や東京の建設業や運送業など3社も参加しました。
どの会社も女性が少なく、なかなか生理の悩みなどを打ち明けられない社員が多いと言います。
この日のカルタ会には社員10人が参加しましたが、中には男性社員も!

(読み札)『勇気出し 上司に報告 生理痛』
「(記者)生理です、というのはちょっと言いづらい、ということをどう思う?」

(男性)「どうなんですかね…言いづらいよね?」

(女性)「言いづらいです」


(男性)「現場をやっていて女性の社員の方も多いんですけどどうしてもわからないので言ってもらった方が重たいもの持っちゃいけないのかなとかわかるので」
女性にとっては「あるある」でも、男性にしてみると初めて知ることが多かったといいます。
たとえば、こちらの札。

(読み札)『えげつない 生理前の 食欲が』

(男性)「僕が今まで生きてきてめちゃくちゃ食べている女性の印象がないので、みんな生理中はいっぱい食べるのかなっていうのは疑問に思いました」


(女性)「無限!」「無限に食べられます」(男性)「そうなんだ」
(女性)「常にずっと何かを食べていたい」「食欲が出てきたらそろそろ生理になるサインかなって思ってます」


読み札と絵札は、五十音を4社の女性社員で分担。
製作に参加した印刷会社が原案のデザインをもとに形にしました。


『乳房チェック 見て触って 月一回』
この読み札を考えた女性社員は…
「乳がんは自分で早めにさがすことができる病気だと思う。生理前後で変化があるというので、早期発見でなるべく病気しないように、仕事を続けられたらいいと思うので作りました」

このほかにも経験をもとにした、ユーモアあふれる読み札と絵札がそろいました。

高木建設の女性社員は全体の83人のうち、14人。
男性が圧倒的に多く、社内報でもカルタを紹介しています。
(髙木取締役)「(男性にカルタを)やろうと言った時に『恥ずかしい』という声があったので、まだまだ女性の病気に対してはそういう意識があるのかなと思いました」


「生理でも更年期でも、男性の更年期もありますので、言いやすい職場、つらいときはお互いさまで休めるような職場になればいいなと思っています」

カルタを発案した髙木さんが目指すのは、お互いがお互いのことを理解し、誰もが働きやすい職場です。
最後に、「わ」の札を紹介してもらいました。

『わたしたち すべての女性は 美しい』!