2012年のロンドン五輪ボクシング男子ミドル級金メダリストで元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(37・帝拳)が28日、都内のホテルで引退会見を行った。

スーツ姿で登壇した村田は「大げさにしてくれるなと言っていたが、大げさになってしまって・・・本日をもってプロボクサー村田諒太は引退いたします。応援していただいたみなさま、ありがとうございました」と、晴れやかな表情を見せた。

「これ以上ボクシングに求めるものや、ボクシング界にできることが、あまり見つからなかった。欲を出せば稼げたけど、それ以上のものが見つけられなかった。欲を求めてしまうんじゃないか、執着が芽生え始めている自分に気づいたのが、最大の引退理由かなと思う」と引退を決断した胸の内を明かした。

村田は2012年のロンドン五輪では日本選手として48年ぶり2人目の金メダルを獲得。2013年にプロへ転向し、2017年には日本選手として22年ぶりとなるWBA世界ミドル級王座に就いた。日本史上初めてプロとアマチュアで世界の頂点に立ち、プロでの成績は16勝(13KO)3敗。

2022年4月に行われたWBAスーパー・IBF世界同級王座統一戦でゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)に9ラウンドTKO負けを喫した試合が、先月22日に行われたボクシング年間優秀選手表彰で『年間最高試合賞』に輝いた。表彰式で村田は「あの試合は僕の中では最後の試合だと思っているので」と引退を示唆していた。

「ボクサーとしては引退ですが、これは引退という名のスタートだと思っていますので、自分が得てきた知識であったり、経験であったり、これからの社会で必要としている方々に生かしていければ、僕の今後のキャリアとしてはそういう道を歩みたいなと思ってます」と再スタートの目標を語った。

最後は4月8日にプロボクシングにデビューする那須川天心(24・帝拳)が引退会見を行った同門の先輩に花束を贈呈した。