愛媛県松山出身の俳人、正岡子規が考案した郵便で作品を回覧しながら行う句会の資料が子規記念博物館に展示されることになり、27日、お披露目されました。

松山市の子規記念博物館に展示されるのは、博物館が個人からの寄付金をもとにおよそ3000万円をかけて購入した「十句集」と呼ばれる資料11点です。

「十句集」とは、正岡子規が仕組みを考案した句会の記録で、参加者は事前に決められたお題についてそれぞれ10句ずつ詠み、幹事がまとめたものを郵便で回覧し、優れた作品を選考します。

(子規記念博物館・川島 佳弘学芸員)
「遠方とも郵便を通じて行える今風に言うとリモートの句会の形式」

こちらは明治33年、1900年に24人が参加して行われた句会の得点表です。
正岡子規や内藤鳴雪、松根東洋城ら参加した俳人たちが、それぞれどの句に投票したかなどが一目で分かります。

こうした郵便で回覧する句会は79回行われ、このうち、子規は参加した57回のうち、13回、最高得点を獲得していたということです。

(子規記念博物館・川島佳弘学芸員)
「人気の句だけではなく、好みの特性、選ぶ人のクセなども分かってくる。非常に興味深い資料。参加者も非常に多く、その中でも子規は一番になっている」

「十句集」の資料は、子規記念博物館であさってから一般公開されます。