新型コロナの影響で運休していた岡山空港の「岡山ー台北線」が、きのう(26日)3年ぶりに運航を再開しました。観光地にも台湾からの人の姿が戻ってきています。「インバウンドの回復へ」と大きな期待を背負っての運航再開です。

倉敷美観地区での観光を家族で楽しむのは、台湾からの観光客・リャオさん一家です。

(リャオ・ユンウンさん)「3年ぶりの日本は、やっぱり楽しいですね。台湾にはないですね、この景色は」

岡山空港への国際線で来日した人の姿が、3年ぶりに戻りました。待ちに待った運航再開です。きのう(26日)午後3時過ぎ、タイガーエア台湾の第一便で178人が到着し、空港ロビーでは岡山県の伊原木隆太知事らが観光客を出迎えました。

(台湾からの観光客)
「こんな大勢の人に出迎えていただいて、ありがとうございました」
「旅行で来ました、家族で。小豆島に行きます」
「我慢して3年ぶり。みんな楽しみにしています」

一方、日本から台湾へ向かう観光客も。

(台湾への観光客)
「早く行きたいということで、一番最初の日ということで、今日台湾に行くことにしました」
「岡山空港から行けるのがいいよね。すごく楽ですよね、ここから直行便というのは」

岡山空港の岡山ー台北線は、ピーク時の2018年に年間10万人以上が利用していました。国際線の中では年間の利用者数が最も多い路線です。その再開に、岡山県は「観光面でのプラスの影響は非常に大きいはず」と期待を寄せています。

(岡山県航空企画推進課・森晃章課長)「今まで非常に国際線は寂しい状態だったので、空港にも賑わいが帰ってくるかなと。ようやく明るい兆しが見えてきた」

初めて倉敷美観地区を訪れたリャオさん一家は、写真を撮るなどして楽しんでいました。

(リャオ・ユンウンさん)
「母が日本の小説をよく読んでいて、小説の中に倉敷がよく出てくるので来ました。アジサイとか紅葉も見たいですね。また日本に来ようかな」

桜の開花とともに、3年ぶりの笑顔が戻った岡山県内の観光地。インバウンド需要の回復へようやく開いた扉です。

【解説】
ちなみに岡山ー台北線は、現在週4便で運航していて、5月27日からは、毎日になります。一方で、まだ運休している岡山空港発着の国際線「ソウル線」「上海線」「香港線」については、10月28日まで運休の延長が決まっています。

岡山県航空企画推進課の森さんによりますと「現時点では、いつの段階で岡山発着の路線が復活するという具体的な話は出て来ていないので、引き続き航空会社と調整を進めていきたいと考えている」ということです。インバウンドが以前の水準に戻るにはまだ時間が掛かりそうです。