2021年3月に廃校となった島根県出雲市の小学校で、このほど映画の撮影が始まりました。
監督とカメラマンはともにこの学校の卒業生で、母校を映画の中に残そうと撮影にも熱が入っています。
2021年3月、最後の卒業式。
新しい学校に統廃合された出雲市立東小学校。
その校舎に5月5日、1年ぶりの元気な声が響きました。
監督役
「どんな映画を作るのか、皆が。聞いて下さい。聞いても僕は答えません。」
子役
「えっ?答えてよー。頑張りますしか言わないの?」
映画の題名は「東小学校(仮)」。
メガホンを取る東京在住の映画監督・堀内博志さんと、地元で活躍するカメラマン・原俊介さんはこの学校の同級生です。
映画監督 堀内博志さん
「(原さんは)当時はすごいやんちゃで、ガキ大将みたいな感じでしたよ。」
カメラマン 原俊介さん
「(堀内さんは)独特の何かお笑いのセンスみたいのが。」
母校が廃校になるのを知った2人は、協力して学校を映画で残すことに。
クラウドファンディングで資金を調達し、最後の在校生からオーディションで出演者も決めましたが、コロナ禍で撮影は延期が続き、ようやく5月3日にクランクインしました。
監督役
「監督の中尾です。」
子役
「有名な人は出ますか?」
監督役
「はあー、出ないかなあ。」
映画は、廃校から1年という今が舞台。
東京から帰って来た学校OBの監督は、なぜか全く無気力で、この先、一体どうなるのか? という、映画の中に別の映画が入れ子になった不思議な劇中劇です。
映画監督 堀内博志さん
「(廃校という)節目の時に、何かみんなで作品を残せたらなという思いで、是非やろうって話に。」
カメラマン 原俊介さん
「お互いの思い出がいろいろあるんですけど、それも含めて映画の中に取り入れる。」
参加した子どもたちは、久し振りの学校にはしゃぎ気味 。
子どもたち
「懐かしい。」
「今までの楽しい思い出がよみがえる。」
出演もしている保護者は・・・。
保護者(卒業生)
「東小学校が皆さんの記憶に残る映画であればなと。」
「東小学校(仮)」は、今年度中に完成予定。その後、地元で上映会をするほか、海外の映画祭に出品予定ということで、出雲発の作品が世界に感動を与えるかも知れません。
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