ずさんな管理体制の「抜本的な見直し」が求められています。

所蔵品の盗難や紛失が相次いだ山梨県立美術館は、電子装置が付いたICタグでの管理を導入する方針です。

【写真で見る】

長崎知事(3月9日):
管理の責めに対する認識が甘すぎたのではないだろうか。信頼そのものが傷つけられている大変危機的な状況だと思っておりますので。

会見で怒りをあらわにする長崎知事、その理由は…

県の会見(3月2日):誠に申し訳ございませんでした。

山梨県立美術館で明らかとなった収蔵品のずさんな管理です。

県立美術館では2022年8月、工芸品の盗難事件があり、2023年3月は新たに2つの作品が所在不明になっていることが明らかになりました。

さらに県の規則で定められた収蔵品の全数調査を行わず、収蔵品のデータベースに未登録や不備があったことも判明しています。

このため山梨県は外部の有識者を交え、収蔵品管理体制の見直しを始めました。

冒頭以外、非公開で行われた24日の会議では、小型の電子装置が付いた「ICタグを活用した作品の所在管理が適当」といった意見が出されたということです。

このタグは効率化も期待できる一方、作品によってつけられないものがあり、システムを運用する体制づくりの課題も指摘されています。

県文化振興・文化財課 柳沢章司課長:
重大な事案と受け止めていて改善、対応はしっかりとしてまいりたい。

山梨県は4月、ICタグ導入を前提とした管理体制案を作成するとしています。