大勢の子どもたちが学び舎から巣立つ季節ですが、役目を終える学び舎もあります。
児童数の減少で今年度、山梨県内では都留市の小学校が100年を超える歴史に幕を下ろします。最後の日々を追いました。
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都留市にある旭小学校。
旭小学校 福永明彦校長:
閉校にあたり校旗を返納します。
近くの禾生第一小に統合が決まり、21日に閉校式が行われました。
児童代表:
ずっと過ごしてきたこの場所がなくなってしまうのはさみしいですが、きょうは旭小のいいところや思い出を振り返っていきたいと思います。
明治34年、1901年に旭尋常高等小学校として創立した旭小学校。
およそ40年前から小学校の隣にある石船神社に生息するムササビの保護活動に取り組んでいて、その様子は絵本や教科書でも取り上げられ、小さな学校は一躍有名になりました。
ピーク時には295人の児童がいましたが、過疎化により今年度の全校児童は20人です。
休み時間、校庭に出てきた子どもたち。
1年生から6年生までみんなで遊ぶのが日常です。
5年生の児童:
旭小のいいところは全校みんな仲良しでずっと外で遊んでいるところ。
4年生の児童:
みんな仲良しだし、みんな優しくしてくれる。
最後の卒業生となった6年生。
卒業制作に取り組んでいました。
6年生の児童:
同じような性格の子もいないので、たまにケンカがあったけど、みんなから仲がいいねとか言われたりしてうれしかった。
6年間どんな時も5人で過ごしてきました。
6年生の児童:
困ったことはお互い助け合うところがいいところ。
学校がすき、友だちがすき、故郷がすき。旭小が育んできた子どもの姿です。
福永明彦校長:
家族的な関係が作られている、上の子は下の子を面倒見たり様子を気遣いますし、下の子たちは上の子の活動とかをみて学ぶ。
入学から同級生がいなかった3年の石原健二朗くん。
3年生 石原健二郎くん:
楽しい時もあるけど楽しくないときもある、英語の時間とか一人じゃつまらない。
今は先生と2人きりの授業ですが新年度からは41人の同級生ができます。
石原くん:
(禾生第一小では)いっぱい友達をつくりたい。グラウンドで一緒に鬼ごっことかしたい。
新しい生活に期待は膨らみますが、少し不安もあるようです‥
4年生の児童:
バスに遅れたり(するのが心配)、小学校でバスで通うのは初めてなのでちょっと怖い。
新しい学校へは、遠い子どもはスクールバスで30分から40分ほどかけて通うことになります。
児童:
これから旭小ありがとう大作戦を始めます。
閉校式まであと11日となったこの日。
児童:
流しの部分をゆうなちゃんとゆきおでお願いします。ゆうなちゃん、ゆきおの面倒ちゃんとみておいて。
校舎に感謝の気持ちを込めて大掃除をしました。
5年生の児童:
登校したら毎日教室にいくので一番思い出があるので一番好き。
5年生の児童:
特別活動室とか静かで落ち着く、さびしいな。
思い出のつまった校舎と過ごす時間もあとわずかです。
児童の呼びかけ:
辛い時も悲しい時も、この旭小に来て友達と遊び、友達と話をすると元気が出ました。僕たちはそんな旭小がそんなみんなが大好きです。
出席者全員で最後の校歌斉唱。
閉校式のあと卒業生らが校舎への別れを惜しんでいました。
卒業生:
ここで足あっためたよね。
卒業生:
全校生徒仲いいのは変わってない。
卒業生:
この子たちも通う予定だった、できれば残ってほしかったけど しょうがないので、合併しても子供が元気に暮らしていければいい。
121年で3162人が巣立った旭小学校。
その思い出は多くの人の心に残り続けます。
児童の呼びかけ:
旭小よ、さようなら さようなら さようなら。














