いよいよ春本番。農作業が盛んになるこの季節、たき火が燃え広がることにより田んぼや畑、河川敷の焼ける「屋外火事」が、愛媛県内の各地で相次いでいます。消防は注意を呼び掛けています。

松山市消防局によりますと、2022年に管内で発生した火事は128件。そのうち30件は、田んぼや畑が焼ける「屋外火災」でした。

水不足が深刻だった2022年、1年間の降水量は875ミリで、合わせて80日、乾燥注意報が発令されていました。
2021年と比べた場合、1年間に降った雨の量は6割程度に留まっていて、乾燥注意報が発令されている日数はおよそ1.3倍となりました。

ちなみに、2021年に発生した「屋外火災」は、20件。空気の乾燥した状況が続いた場合、やはり火事が発生する危険性は高まるようです。

ともすれば大火事に繋がりかねない「屋外火災」。松山市消防局には、山林火災など、消火栓が近くに無い場所で発生した火事にも対応することのできる”秘密兵器”「遠距離送水用ポンプ車」が配備されています。

ポンプを備えた車両と、ホースを積み込んだ車両の2台がセットになって活動するもので、最大で1分間に4トンの水を、海や川から吸い上げて、2キロ離れた地点まで送り込むことができるそう。四国では初めて導入されました。

ただ、備えがあっても、火事が発生しないに越したことはありません。

農作業でたき火を行うことが増えるこれからの時期。
消防は、決してその場を離れないことや、消火の準備をすること、風の強い日を避けることが重要として、注意を呼び掛けています。