岡山市の林原美術館と井原市の井原市民会館が、新たに建築物として国の登録有形文化財に選ばれました。
(林原美術館 横山拓二事務長)「これは長屋門と申しまして江戸末期に建てられた門なんですが、池田藩の支藩であった生坂藩のお屋敷が市内にございまして、そこから明治になって移築されたものです。非常に大きな梁と柱と大きな鋲、こうしたものが時代を表していると思います」
岡山城天守閣の近くにあり、大きく特徴的な門が目を引く林原美術館。登録されるのは長屋門、三つの蔵など時代の異なる5つの建造物です。石垣の上にあっても違和感が無い本館は、岡山県庁などを建築した前川國男が初めて手がけた美術館建築で、古き日本とモダン建築が共存しています。
(林原美術館 横山拓二事務長)「外壁の部分はこちらからぐるっと約半分以上のところをレンガが囲んでいて、一部はコンクリートそのままむき出しで使っているという形で、非常に対比がある面白い外観と言えると思います」
また井原市中心部に、1971年に建てられた井原市民会館の本館と別館も選ばれました。鉄筋コンクリートづくりで、正面にそびえる時計塔が印象的な建物です。
今回の登録により、岡山県内の国の登録有形文化財の建造物は107か所・353件になりました。