ECB=ヨーロッパ中央銀行は16日、政策金利を0.5%引き上げることを決めました。スイスの金融大手「クレディ・スイス」の経営不安で市場が動揺したものの、インフレ対策を優先させた格好です。

ECBは16日、理事会を開き、政策金利を予告通り0.5%引き上げると発表しました。これで、主要政策金利は3.5%になります。

スイス金融大手のクレディ・スイスの経営不安を受け、引き上げ幅を縮小するのではないかとの見方もありましたが、インフレ対策を優先させた格好です。

ECBのラガルド総裁は「市場の緊張を注視している」としたうえで、必要に応じて流動性を供給することができると述べています。

こうした中、アメリカ財務省などは経営不安が指摘されていたカリフォルニア州の地方銀行「ファーストリパブリックバンク」に対し、アメリカの11の大手金融機関が合わせて300億ドル(およそ4兆円)の資金を預け入れると発表しました。

財務省などは、今回の対応について「大手銀行グループによる支援の表明を歓迎する」とコメントしています。