岡山県内では多くの中学校できょう(13日)、卒業式が行われました。そのうち、西日本豪雨で大きな被害を受けた倉敷市真備町では、「門出」「旅立ち」という花言葉を持つ「スイートピー」の花束が卒業生に贈られました。

(企画した木谷倍三さん)「コロナもだいぶ落ち着いてきたので、卒業する時ぐらいは本当に華やかに明るい気持ちで送り出してあげればと」

倉敷市真備町にあるうどん店の店先で、きょう地元の中学校の卒業生に贈る花束作りが行われました。

この取り組みは、地元に住む会社員・木谷倍三さんが、「2018年の豪雨で大きな被害を受けた町に笑顔を取り戻したい」と、ボランティアと協力して毎年行っています。贈るのは、隣の船穂町で栽培されたスイートピーです。

(木谷倍三さん)「町もきれいになってきて、気持ちの面でもみんな戻ってきたんじゃないかと思っています。もっともっと町に笑顔が戻ってきて、笑顔あふれる町が取り戻せればなと思っています」

(ボランティア)「これから新しい門出の時ですしね、ぜひみんな元気で未来に向かってがんばってもらいたいな、という思いを花束に込めています」

きょう用意されたのは、2つの中学校の卒業生・189人分の花束です。学校に届けられた花は、卒業式を終えた生徒たちに担任から手渡されました。

今年の卒業生も、新型コロナの影響で学校行事などが制約を受ける中学校生活を送りましたが、花を受け取ると、決意を新たにしていました。

(卒業生)
「花を一生懸命育ててくれた人がいるので、もらえてうれしいです。高校生活もがんばっていきたいと思っています」

「素敵なスイートピーをもらえて、本当にうれしかったです。これからもスイートピーの花言葉のように羽ばたいていけるように、がんばっていきたいと思います」

被災地の卒業生に贈られたスイートピーは、地域のこれからを担う生徒たちの旅立ちに花を添えました。