いま岡山を走っている列車といえばこちらの黄色い車体(【画像】参照)の印象が強いですよね、中には朱色もありますが。。。実はその岡山を走っている列車の実に9割以上が、旧国鉄時代に製造されていて、岡山はいま「国鉄車両の聖地」とも呼ばれているんです。

そんな岡山に20年ぶりに「新型車両」が導入されることになり、ついに岡山でその姿が報道陣に公開されました。

(北原花菜子記者 リポート)「こちらがきょう、岡山でお披露目された新型車両です。春らしいピンク色がかわいらしいですね」

新型車両227系、その名も「Urara」です。デザインのコンセプトは「豊饒」と「穏和」を組み合わせた造語「豊穏の彩(ほうおんのいろどり)」。山陽本線の沿線にある岡山の桃・福山のバラ・尾道の桜をイメージさせる、淡いピンクがシンボルカラーです。

側面には「晴れの国」や「瀬戸内の穏やかさ」を思わせる暖色のラインがあしらわれました。

(JR西日本中国統括本部 原 史織さん)「地域の皆さんに親しんでもらって、末永く愛される車両になるために、岡山で働いている社員の声を拾い上げて作りました」

車内は「よりスムーズに乗り降りができるように」と、ドアとドアの間の座席を5列から4列に減らし、その分出入口付近のスペースを広げました。またトイレは、車いすでも入れるバリアフリー対応です。

運転席の速度計なども、液晶モニターに一新。さらにエリア初となる最新鋭の安全装置も備わっています。

(JR西日本岡山電車支所 吉本寛嗣さん)「通常、運転時はハンドルを2か所とも握る形になるんですけど、運転士が何らかの理由で気を失うとか、ハンドルを両方離してしまったときにブザーが鳴る。両方離してしまうと5秒以内に非常ブレーキが動作します」

このほか車内の安全を確保するために、各車両に防犯カメラやSOSボタンも設置されました。岡山には20年ぶりに導入される新型車両。現在岡山県内を走る約330の列車のうち、3分の1にあたる101両が順次置き換わる予定だということです。

(スタジオ)
この227系ですが、実は他のエリアでもすでに走っているんです。

お隣・広島県で8年前に導入された227系は、愛称が「レッドウィング」。その赤色は「あのプロ野球団の色なのかな」と思いきや、「モミジ」や「厳島神社の大鳥居」をイメージしたカラーなんだそうです。

とはいいながら、行先表示に広島東洋カープのマスコットキャラクター「カープ坊や」が表示されることもあります。

そして4年前から和歌山を走る227系は、エリアの豊かな自然を思わせる緑色がシンボルカラーです。Uraraは3きょうだいの末っ子という感じです。2023年度のデビューが楽しみです。