※松田智司 社長
「コロナになった瞬間に崖から落とされたというか。もうすぐ100年を迎えるときに自分の代で100年を本当に迎えられるのかなって」

コロナ禍による行動制限に伴う手土産需要の減少で、県内の多くの観光施設で販売されていた鶴子まんじゅうは苦境に立たされました。さらに年中行事や冠婚葬祭など、いわゆる「ハレの日」需要も少なくなり、店の売り上げは一時、コロナ禍前の半分にまで落ち込みました。
102年の歴史と味をつなぐ新たな光、思い描く夢
こうした窮状の中、店の歴史と味をつなぐ希望の光が差し込んでいます。現在、洋菓子店で修行する松田さんの娘・美紅さんの決意です。
※松田さんの娘 美紅さん
「幼い時に父の働いている姿を見て、かっこいいなって思ってから、ずっと将来の夢はお菓子屋さんって言っていた。その中でも、父と一緒に働きたいという思いがあったので家を継ぐことを決めました」

※松田智司 社長
「すごい立派だなと思います。父の後ろ姿を見てて言ってくれたのは、すごくうれしかったです」

八幡宮に鶴が舞い降りる夢から考案された鶴子まんじゅう。創業から100年を超えた今、3代目の松田さんは新たな夢を思い描いています。

※松田智司 社長
「鶴子まんじゅうをわからない人たちに、もう一度、鶴子まんじゅうの良さをわかってもらうのが一つ。娘が帰ってきたら、娘と一緒に新しい商品を考えて発表したいですね」