子どもと一緒に出勤、職場でも、そばに子どもが。愛知県の豊明市役所で6日から1か月間、「子ども連れ出勤」の取り組みが始まりました。全国の自治体で初ということです。

(CBC 吉田翔記者)
「こちらのフロアには現在市役所の職員しかいませんが、新たに子どもの面倒を見ながら働く取り組みが始まります」

豊明市役所で6日から1か月間、試験的に行われるのは職員が子どもを連れて出勤できる取り組みです。

その名も「ワークwithチャイルド」略して「ワチャ」。対象は0歳から小学3年生までの子どもで、2人以上でも可能です。

(豊明市子育て支援課 松村清子課長)
基本的には、職員が子供の世話をするということになっているので、職員の横でお子さんに過ごして頂く」

託児スペースは設けず、職員自身が働きながら子どもの世話をすることがルール。市によりますとこうした取り組みは全国の自治体で初めてとのこと。子どもには職員のデスクの横で過ごしてもらうことになりますが…


(豊明市子育て支援課 松村清子課長)
「こちらは職員とお子さんが一緒に過ごしていただくサテライトオフィスになります」


困るのは子どもがぐずったとき。そんな時も対応できるような専用のスペースも3か所設けています。

(豊明市子育て支援課 松村清子課長)
「市役所のこうした取り組みをきっかけに、子育て支援としてみんなで見守るということで、安心して子育てができる地域になればと思う」

豊明市長寿課で働く石坂左和子さん。この制度を利用して、5歳と2歳の子どもと、一緒に出勤をする予定です。

(豊明市長寿課 石坂左和子さん)
「子どもを預ける先がなく高齢の祖父母に頼ることもあるので、職場に気軽に連れてこられる環境はありがたい。」

子どもにはおもちゃで遊んだり塗り絵をしたりして過ごしてもらう予定ですが、一抹の不安も…。

(豊明市長寿課 石坂佐和子さん・33歳)
「子どもが大きな声を出したり泣き止まなくなってしまって、職員や市民に迷惑をかけてしまうのではという不安はある」

市は今後、職員にアンケートを行い、改善点を洗い出して、本格的な導入を目指すということです。