今シーズン、特に岡山県内では花粉の飛散量が過去10年で最も多いと予想されていて、岡山市内のクリニックでも花粉症の患者が急増しています。専門家は、この春はコロナ禍のマスク生活の中で「花粉症が落ち着いた。治った」と思っている人は特に注意が必要、と訴えます。
2月末から花粉症患者が「激増」

(街の声)
「もういやですね。最悪って感じです」
「もう『花粉』という響きだけで、顔の周りがかゆくなってきます」
「鼻水がずるずる出るのと、もう目のかゆみもあって、ティッシュが手放せない」「目と鼻に症状があります。早く良くなってほしいです」

岡山市南区のみやはら耳鼻咽喉科です。クリニックでは、先週から花粉症の患者が急激に増えてきたと言います。
(患者)
「毎年くしゃみと鼻水が多いですが、今年はいつもより多い」
「(症状が)結構ひどいので、こちらに来ました」

(みやはら耳鼻咽喉科 宮原孝和さん)「どっと先週から大挙して押し寄せたという感じです。『鼻もひどいんだけど、目も困る』という相談が多い」

「薬を切らさないように」対応に追われる薬局
クリニックの隣にある薬局では、花粉症患者の急増に対応しています。
(瀬戸大輝記者 リポート)「こちらの薬局では、花粉症患者が増えたことで例年よりも多くの薬を発注しています」
(富永薬局 福浜店 成松 節子さん)「お薬の確保にはすごく気をつかっています。品薄の状態もありますので、患者さんに迷惑をかけないように」
岡山や広島など12都府県「ここ10年で最も多い飛散量」か

環境省が行う今シーズンのスギの調査では、岡山や広島など全国12の都府県において、「花粉を飛散させる雄花の芽の数」が過去10年間で最も多く、岡山県内では非常に多い花粉の飛散が予想されています。
環境省によりますと、花粉の多い理由について、2022年夏の時期に日照時間が長く、気温の高い日が多かったことなどが影響しているということです。
(みやはら耳鼻咽喉科 宮原 孝和さん)「岡山県では例年の1.5倍から2倍位という予想で、花粉が多ければ症状は比例して強くなります」