湾内から市街地へ…衝撃の津波シミュレーション

富山県には7つの断層がありますが、なかでも動けば被害が大きくなるとされるのが「呉羽山断層」。富山市八尾町周辺から富山湾まで全長34キロにわたる活断層です。

もし呉羽山断層が動いたら、どのような被害があるのでしょうか?

富山大学 竹内章名誉教授:
「陸から海底までずっとひと続きにつながっている断層ですから、地震と同時に津波がくるということで、逃げる時間がないんですね。これは非常に恐ろしいことだと思います」

呉羽山断層は、海中まで伸びていて、動けばあっという間に沿岸に津波が到達するといいます。

これが、富山大学津波防災プロジェクトが作成した津波のシミュレーションです。断層がずれて津波が発生。赤色が押し波、青色が引き波を示します。津波が湾内に広がり、沿岸に押し寄せる様子がわかります。

富山大学 竹内章名誉教授:
「県東部の滑川、黒部。すぐ津波が来ますね」

地震発生からわずか3分ほどで富山湾東部の沿岸に津波が到達。5分以内に西部の沿岸にも津波が到達しました。その高さは最高で5メートル。県が調べた別のデータでは、地震発生からわずか2分で富山市に津波が到達。高さは5.5メートルに達する試算もあります。